千里眼とニュアージュ完全版(上)(下) 読了

やっと読み終わりました。例によって用意周到に張り巡らされた「伏線」がクライマックスにきて一気につながっていく。だから脈絡の無い伏線部分を紹介している上巻よりそれを生かして流れがわかってくる下巻の方が読みやすい。解説で、澤田伊坐氏が、全作品のなかで最高傑作であると断言されているが、私はそうは思わない。といっても決して駄作というわけれはないが、所詮は、クラシックシリーズ完全版。次作、クラシックシリーズ11「千里眼ブラッドタイプ完全版」そしていよいよ12で、あの「背徳のシンデレラ完全版」になる。小学館版の最終が、釈由美子が表紙を飾った「背徳のシンデレラ」なので、ここまできたらやっと完全版が終了するはず。そこからの作品が楽しみである。私は、小学館版で、「背徳のシンデレラ」を読んでいるが、かなり設定が違うようなのでまた読まないといけない。

さて、この「千里眼とニュアージュ完全版」は、2007年9月の「蒼い瞳とニュアージュII千里眼の記憶」の最後で、一ノ瀬恵梨果が、岬美由紀から譲り受けた神奈川の自宅を処分し、埼玉と栃木にまたがる49番目の県「萩原県」に移住する。萩原県は、IT企業のジンバテックが無償で提供する。このジンバテックがシリーズで最初に出るのが、やはり2007年9月のクラシックシリーズ1「千里眼 完全版」であるから1年半かけて伏線を張っているわけだ。岬美由紀と一ノ瀬恵梨果のダブルヒロインにダビデとジェニファーレインまでそろい踏みしているのであるが肝心のストーリー展開は、かなり無理やりになっている。まあ娯楽小説だから別にいいけど。岬美由紀が7回もオービスに撮影されて免許停止で終わっていること。取り消しでしょそんだけやったら。と思ってしらべたら200kmでの走行なので速度80kmをはるかに超えて減点12点×7回=84点。さすがに取り消しでしょ。BMWで、200km超でオービスで撮影できるの?とおもったけど、いまのオービスでは問題ないようだ。それよりも埼玉から栃木まで東北自動車道にオービスが7つもあるかい?。調べたら上り3つ下り2つだ。他にもあるけどネタバレにつながるので書かない。

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